研究概要

情動神経回路の理解に基づいた病態モデル・新規治療薬の開発

n喜び、怒り、悲しみ、楽しみといった感情 

 は、情動神経回路によりコントロールされ

 ています。

n情動神経回路の一部である側坐核は、喜び
 や快楽といった正の情動反応に、偏桃体は、
 不安や恐怖といった負の情動反応に関与す
 るとされています。
n情動神経回路のコントロールができないと、
 抑うつ、乱用、トラウマといった情動反応
 が生じ、心の病気に繋がる危険性が高まり
 ます。


オピオイド受容体をターゲットとした新規向精神薬の創薬


n当研究室ではこれまでに、オピオイドδ
 容体作動薬が抗うつ作用・抗不安作用を示
 すことを動物モデルから明らかにしてきま
 た。
n最近では、新規オピオイドδ受容体作動薬
 (NC-2800)を見出すことに成功しました。
 現在、臨床試験開始を目指した非臨床試験
 を実施しています。

 

nオピオイドδ受容体をターゲットとした向
 精神神薬は、未だ存在しません。NC-2800
 は、画期的な抗うつ薬となることが国内外
 から大きく期待されています。

一日も早くベットサイドに届けることを目指す



 

カチノン系違法薬物の有害作用予測手法の開発

n近年、カチノン系違法薬物の乱用は深刻な社会問題を
 引き起こしており、有害作用予測手法の確立が望まれて
 います。
n当研究室では、報酬系との関連が報告されている側坐
 核領域に注目しながら、カチノン系薬物の嗜癖、乱用
 に繋がる情動作用のメカニズムを解析しています。
nカチノン系薬物の薬理作用をより詳細に検討すること
 で、その有害作用を予測することが可能になるものと
 期待されています。